「シウマイ弁当」で有名な崎陽軒(横浜市)と鹿沼商工会議所(栃木県鹿沼市)は9月22日、JR鹿沼駅前で「シウマイ像」の除幕式を行った。同社の創業者で初代社長の野並茂吉氏が鹿沼市の出身であることから、同氏に敬意を表し、両者と東京芸術大学が連携して制作したもの。
鹿沼商工会議所は今回のシウマイ像設置を機に「シウマイのまち鹿沼」を全国的に打ち出していく方針だ。
同市加園出身の野並氏がシューマイのことを「シィーマイ」と栃木なまりで呼んでいたところ、中国人の社員から本場の発音と似ていると言われ、崎陽軒では「シウマイ」という呼び名が定着した。
鹿沼商工会議所は同社と連携、「シウマイのまち鹿沼」をキーワードに新たな市場創出を目指し、昨年4月から東京芸術大学の非常勤講師、石井琢郎氏主導でシウマイ像の制作を開始。
市内の採石場で切り出した深岩石「鹿沼石」四つを組み合わせ、縦90センチ、横85センチ、奥行き2・8メートルのシウマイ像を完成させた。シューマイが多くの人の手によって握られてきたことから、「握る」が像のテーマとなっている。
除幕式には崎陽軒の野並直文社長、福田富一栃木県知事、佐藤信鹿沼市長、木村剛考鹿沼商工会議所会頭らが出席、あいさつ。鹿沼のシウマイが宇都宮餃子(ギョーザ)や佐野ラーメンなどと並ぶご当地グルメになるよう、抱負と期待を述べた。
鹿沼商工会議所は市内の飲食店、惣菜店でのオリジナルメニューの開発などを通し、シューマイによるまちづくりを引き続き推進していく。
披露されたシウマイ像。「握る」がテーマ